コラム

アースデイの取り組みを秋田県内に広げていきたい

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アースデイの取り組みを秋田県内に広げていきたい

 皆様は「アースデイ」をご存じでしょうか?さまざまな資料を見てみると、「地球のことを考え、地球のために何か行動を起こしてみる日」というのがアースデイとのこと。恥ずかしながら、この地域に転勤になるまで、筆者は「アースデイ」のことを知りませんでした。「アースデイ」、SDGsにとても関わりのあるもののような気がします。
 今回は、能代市で2022年から始まった「アースデイ能代」を企画運営した高校生のうち、藤田梨沙さんと原田ひたきさんからお話を聞きました。

活動のきっかけ

藤田さんと原田さんが「アースデイ」に興味を持ったのは、2022年に能代市で行われた「環境フォーラム」にボランティアで参加したときのこと。そこで「アースデイ東京」の理事の廣岡輝さんのお話を聞いて、能代市で同じようなことをやってみたい、と思ったのがきっかけでした。お二人は2021年にハイチ地震が起こった際も、募金のボランティアを率先してやってみたり、先日記事でご紹介した浄明寺フードバンクのお手伝いをするなど、好奇心の強い性格だと自己分析していました。面白そうだからやってみる、と言っていましたが、その姿勢には好感が持てました。

活動の現状

「アースデイ能代」をやってみたい、という思いを持ちつつ、その実現に当たっては資金や会場の準備のための手続きなど色々な課題があります。そこで力になってくれたのが以前の記事で紹介した能登祐子さんでした。その点について能登さんにもお話を聞いたところ、高校生に付き添いながら、彼らに実際にやらせてみる、という方法で支援をしたとのこと。例えば役所への手続きの際も高校生と一緒に行ったそうです。

また、お二人が活動する中で苦労したのは、活動の情報を多くの人に届けるということ。ラジオの番組に出たり、新聞に記事を載せて貰ったり、自らSNSを使って発信を行ったとのことでした。リールでダンス動画をアップロードして、そこからアースデイの投稿を見て貰う、などの工夫もしたそうです。

「アースデイ能代」では、風の松原でのゴミ拾いランニングや、着なくなった洋服をリサイクルするために集める「洋服ポスト」、賞味期限が1ヶ月以上の食べない食品を必要な人に届けるフードドライブなどを行ったとのこと。筆者がインタビューの後で思ったことですが、誰でも気軽にできそうだけど、そういった機会がないと中々やらないようなことが内容になっていて、他の人にもSDGsを体験して貰うには格好の機会となっています。いい企画内容だと思いました。

お二人が活動を通して感じたことについて聞くと、これまでは講演会などを聞いてそれで終わりというところを、今回、学んだことを実践する機会を得て、実践することの大変さを感じたとのことでした。一方で、活動の過程や発信を通じて、周りの人や全国の人から応援や実際に参加してみたいという声を貰え、いろんな人に興味を持って貰うことができたとのことでした。

SDGs達成に向けた取組は、高校生にもできるし、地方でもできる。確かな手応えを感じていることが、お二人の表情から伝わってきました。

今後の取組

お二人は高校を卒業して地元を離れるそうですが、その取組は後輩に受け継がれています。今年度はハックルベリーの苗を植栽して果実を収穫してお菓子作り、そこから出た生ゴミをコンポストにして堆肥し、畑の肥料とするという、循環型農業に挑戦するなどの取組を行ったとのこと。また、今年の4/22に2回目の「アースデイ能代」を能代市のさくら庭で開催する予定です。

お二人自身は、今度は「アースデイ東京」に参加して、能代と東京の人の意識の違いや、アースデイの取組を他の地域に広げた行動力を間近に感じてみたり、さらにアースデイの取組を秋田県内に広げて行きたいとのことでした。また、今回はいろいろな人の支援を受けながらこの取組を行ったけれども、今度は1から何かを作ってやってみたいとのこと。すごく頼もしいですね。

地域のみなさんへのメッセージ

お二人は、今後地域の子どもが少なくなっていく中で、高校生主体の取組が難しくなってくるかも、ということも話をしていました。これを継続させていくには、能代山本全体でこういった取組に取り組んで貰いたいな、とのことでした。

SDGsの取組を広げるためには、最初に誰かがやってみることが必要です。さらに、次の段階に進むには、お二人のいうとおり、周りの人に興味を持って貰うこと、そして、みんなで取組を継続させていくことが重要なんだな、と思いました。

今年4/22に行われるアースデイ、桜を眺めるのと一緒に、皆様も足を運んでみてはいかがでしょうか。

アースデイ能代実行委員会 藤田梨沙さん 原田ひたきさん

アースデイの取り組みを秋田県内に広げていきたい

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