コラム

日本一をさがして ~三種町・石倉山キャンプ場~

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日本一をさがして ~三種町・石倉山キャンプ場~

日本人はなにかとランキングが好きです。

・日本一高い山は・・・、言わずと知れた富士山(3776m、静岡県・山梨県)
・日本一大きい湖は・・・、琵琶湖(670.25km2、滋賀県)
・日本一落差のある滝は・・・、称名滝(350m、富山県)

わが秋田県にもありました。
・日本一深い湖は・・・、田沢湖(水深423.4m)
・日本一広い盆地は・・・、横手盆地(694km2)
・日本一広い干拓地は・・・、大潟村八郎潟干拓地(172.29km2)

ちょっと変わったところでは、
・日本一pHの低い温泉は・・・、玉川温泉(pH1.2)
・日本一しょっぱい温泉は・・・、森岳温泉
・日本一海抜の低い山は・・・、大潟富士(海抜0m)

まだまだあります、秋田県の日本一。
食料自給率(192%、さすが農業県)、杉林面積(人工林面積367ha、さすが日本三大美林の秋田杉)、床屋さん美容院の数(さすが秋田美人の産地?)、犯罪検挙率(さすが治安の良さ)などなど。

さてさて、ランキングはともかく今日はキャンプ!

三種町の石倉山キャンプ場に泊まって、「大人の修学旅行」女子二人旅です。

 

まず向かった先は、国道7号線にある道の駅「ことおか」。産直とレストラン、そして観光情報センターがあり、こちらでじゅんさい摘み取り体験の予約をし、今日の体験農園を紹介してもらいます。向かった先は「阿部農園」、ピンク色の幟が目印です。

受付を済ませて、麦わら帽子を借りて、いざ箱舟へ。

こんな小さな箱舟で沼の上に出ていくの? と、ちょっぴり不安になったけど、水深は60㎝くらいとか。
あれ? 立って歩けるくらい浅い?

少し安心して1本の棒を操って舟を漕ぎながらなんとか沼の真ん中まで行き、葉っぱの下を探ってみると・・・、あるある! 独特のゼリー状のプルプルに包まれた高級食材・じゅんさいの芽。

爪でちぎりながら採るのだけれど、取った瞬間ツルンと逃げていきます。

でもコツをつかめばあとは簡単。葉っぱをかき分け、新芽を探してプチッ、また見つけてはプチッ、棒で箱舟を漕いでプチッ、夢中になった1時間半でなんと1㎏のじゅんさいを収穫できました。これって東京や京都の料亭価格だと何万円ぶん!?

キャンプ場のチェックインにはまだ早い、ということで国道7号線を走りながら見えた風景が、なんとも広大な北海道のような風景。

これが日本一の干拓地「八郎潟」です。

見渡す限りの広大な農地となっている干拓地全体が大潟村なのですが、街並みがあるのは役場周辺だけ。

これまたマニアックな裏話ですが、秋田県の毎冬の天気予報で雪崩注意報が発令されないのはこの村だけです。だって全て平地なのだから。

で、話のタネに日本一海抜の低い「大潟富士」へ登頂しました。
登山時間約10秒! バンザ~イ\(^o^)/

そして地味だけど日本ではここだけ!という陸上の「交会点」へ。

北緯40度、東経140度のラインが交わる点で、10度単位で交差しているのは日本でここだけです。

360度見渡せる広大な田んぼの中にポツンと表示塔が建っていましたよ。

地球儀を想像して、縦横の緯度経度線が交差している、今まさに自分がそこに立っているんだ、という、地味な感慨に浸ったりしていました。

石倉山へ行く前に、国道7号線の産直施設「ドラゴンフレッシュセンター」で新鮮野菜と、その向かいにある牧場直営「桜田畜産」直売所で馬肉ソーセージを調達。スーパーマーケットは三種町内にも能代市内へもクルマで30分圏内にあります。

キャンプ場への通り道、日本一しょっぱい温泉として知る人ぞ知る「森岳温泉」に、誰でも無料で入れる足湯があったので、ちょっと寄り道。

味は確かめなかったけど、熱めのお湯で足がじんわり温められました。

営業中のホテルは2軒、リーズナブルな宿泊施設もある温泉施設「ゆうぱる」には帰りに立ち寄ることに。

石倉山キャンプ場、管理棟でバンガローの受付をして、表のテラスへ出てみると、展望とともに思わず足元を眺めてしまいます。

高所恐怖症の方は下は見ないほうがいいかも。

だって、ほら・・・、京都の清水の舞台みたいでしょ?

気を取り直して今夜お世話になるバンガローへ。

きれいに整備された林の中に、4~5人用のテラス付きのシンプルなバンガローが10棟建っています。

荷物を置いたら、三種町が力を入れている「クアオルト」コースへ。

クアオルトっていうのはドイツ語で「療養地・健康保養地」という意味です。
三種町では、そこで治療として行われている「気候性地形療法」を取り入れた、ウオー
キングに様々な運動、温泉、食事を組み合わせ、健康づくりに取り組んでいます。

そのコースのひとつが森岳温泉を控えているここ、石倉山なんです。

夏草が刈られ整備された道を、ところどころで深呼吸したり、大声でヤッホ~と叫んだり、心拍数を測ったりしながら、無理のない程度に心肺に負担をかけながら歩く。

山頂についてさっきまでいた八郎潟とその向こうに男鹿半島の眺め。
気分爽快!都会のストレスも吹っ飛びます。

身体を動かせばお腹が空いてくるのは道理。

初夏の日没は19時過ぎなので、まだ明るいけど晩ごはんタイム!

バンガローのすぐ下にある炊事場をキッチンに、フリーテントサイトとなる平らな草地をダイニングにしましょう。

今日のメニューは地産地消の豪華版。

地鶏をしょうゆベースで煮込んで、山菜のミズとさっき採ってきたばかりのじゅんさいをドバッと豪快に投入。

メインディッシュは初夏のご当地名物「じゅんさい鍋」です。

ワイルドな煮豚、産直の新鮮野菜サラダ、馬肉ソーセージのグリル、

そしてまずはキンキンに冷えたビールで乾杯~!

ついでに「味噌タンポ」でも乾杯~~!!

明日は日本が世界に誇るブナ林の白神山地へ行ってみようか、それともユネスコ無形文化遺産に登録されたなまはげに会いに男鹿半島を巡ってみようか、この時季どこで何を楽しむか悩むのも、行き当たりばったりのきまぐれ小旅行の楽しみですね。

 

皆さんも「Have a nice trip! Bye (@^^)/~~~」

《DATA》

 

 

◆石倉山キャンプ場

〇所在地:秋田県山本郡三種町森岳字石倉沢1番地3

〇電話:0185(83)2118

〇営業期間:4月1日~12月30日

〇休業日:月曜、木曜

〇施設情報:林間キャンプ場、遊歩道(クアオルトコース)、5人用バンガロー10棟、炊事場、水洗トイレ、シャワー、※寝具、炊事用具、テント等のレンタルはありませんので要持参

〇施設利用料:

バンガロー:1泊2,850円、12時頃から翌日12時頃迄

フリーテントサイト:無料、12時頃から翌日12時頃迄

〇Web:https://mitanekanko.com/enjoy/

 

◆じゅんさい摘み取り体験

〇問い合わせ先:三種町観光情報センター(道の駅ことおか内)

〇電話:0185(88)8020

〇期間と所要時間:概ね5月~7月頃、所要1~3時間

〇料金:大人1名2,000円(こども1名1,000円)

〇Web:http://junsaijapan.com/price/

 

◆森岳温泉郷

〇問い合わせ先:三種町観光協会

〇電話:0185(88)8020

〇Web: https://mitanekanko.com/

 

◆クアオルト

〇問い合わせ先:三種町企画政策課クアオルト推進室

〇電話0185(85)4822

〇Web:https://japankurort.jp/wp-content/themes/japankurort/doc/mitane.pdf

https://www.town.mitane.akita.jp/administration/detail.html?category_id=124&article_id=6550

http://111.171.213.223/administration/detail.html?category_id=124&article_id=6551

 

◆レンタカー

〇駅レンタカー東能代駅 0185(74)7877

〇オリックスレンタカー能代店 0185(89)1300

〇タイムズ・カーレンタル能代店 0185(88)8865

〇トヨタレンタカー能代店 0185(52)0100

〇ニコニコレンタカー能代店 0185(55)0351

〇日産レンタカー能代店 0186(49)3284

〇ニッポンレンタカー東能代駅前 0185(58)5666

後藤 千春

白神山麓をベースに北海道から北アルプスまで、四季を通じて登山・自然ガイドを行っている。また、残しておきたい日本の原風景を中心としたネイチャーフォトも積極的に撮っており、エッセイや記録文の寄稿も多数。 近年は登山・自然ガイドの後進の育成にも力を入れ、研修や検定、講習や講演で全国各地へ出向くことが多い。【(公社)日本山岳ガイド協会認定 登山ガイド、 (一社)全国森林レクリェーション協会森林インストラクター 、 秋田県知事認定白神ガイド(養成指導者)、 全国体験活動指導者認定委員会自然体験活動部会上級指導者、 一般社団法人白神コミュニケーションズ 代表理事】

日本一をさがして ~三種町・石倉山キャンプ場~

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