気軽な気持ちで支援活動の一歩を踏み出そう
藤井真貴子さんは、浄明寺フードバンク・じょうみょうじ子ども食堂の代表を務めていらっしゃいます。浄明寺は、風の松原のある能代市萩の台にあります。
今回は、SDGsに掲げられる目標の中の「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」に関連する、フードバンクの活動についてお話を聞きました。
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活動のきっかけ
藤井さんがフードバンクの活動に興味を持つきっかけとなったのは、お寺ならではの経験から。法事が重なる時期などは、ご門徒さんからのお供え物を、お寺という場を利用して何か役立てることはできないかと感じておられたそうです。ちょうどその時期に、「子どもの貧困」がメディア等で話題になっていたこともあり、2016年の3月から浄明寺フードバンクを開始。始めるのに躊躇もあったそうですが、夫のご住職とも相談し、できるんだったらやってみよう、と一歩を踏み出しました。
活動の現状
お寺の仕事もある中で、フードバンクを運営されるのは中々大変なようにも思いますが、藤井さんによれば何か手伝いたいという方がだんだん増えてきているとのこと。昔から農家のご門徒さんには、お米や野菜など持ってきてくださる方がいたそうですが、この活動を始めてからは「困っている人がいるのであればあげてください」と、お裾分けの回数が増えているとのことでした。来店した際に何か余っている食べ物があれば寄付できるように、店舗で食べ物の寄付を受け付けて藤井さんのところに提供してくれるコンビニや、会議の際に寄付を呼びかけてくれる団体も出てきたとのこと。
藤井さんがフードバンクという場・受け皿を作ることで、困っている子どもや大人のためになにかしよう、と実際に行動される方が増えてきています。
今後の取組
自分から助けを求められない方がまだまだきっとたくさんいるだろうと考えており、そういった人たちに支援の手が届くように、地道にコツコツと活動を続けていきたい。
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地域のみなさんへのメッセージ
「食品の寄付は缶詰一つからできるので、気軽な感じで御協力いただければありがたい」
小さな一歩も人のためになるということと、その一歩を踏み出せるような場を作ることが重要です。ちょっとした優しい気持ち、それを実行することがSDGsの根本なのかもしれません。
浄明寺フードバンク・じょうみょうじ子ども食堂代表 藤井真貴子さん
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